祖母と天婦羅

　うちの祖母は現在長期で入院中。今日は久しぶりに病院を出て家族みんなで外食をしてきました。祖母のリクエストの天婦羅を。祖母の喜んで食べている姿が見たい・・・今日の食事をずっと楽しみにしていました。僕の母親、伯父の夫婦も一緒です。
　僕が小さい頃、祖母も含め親戚一同で集まる食事では、決まって寿司か天婦羅でした。子供が喜ぶ洋食はありません。何故なら祖母が偏食で洋食だと食べれないものばかりだから・・・。毎回天婦羅か寿司だと子供は「またぁ？(｀〜´)」となります。ステーキが食べたいよぉとダダをこねる僕。食べ終わっても大人の会話の長さに「かえろうよ〜」とまたダダをこねる。天婦羅屋に行くといつもあの頃を思い出します。駄々っ子はやがて大人になり、今は自分のお金で天婦羅を食べに行く。美味しい天婦羅を求めて。でも今日の天婦羅は僕にとって意味が違います。祖母が美味しそうに食べてる姿を見たい・・・それだけでした。娘（うちの母親）に手伝ってもらいながらも大きな海老の天婦羅を美味しそうに食べている祖母。「おばあちゃん、美味しい？」って聞くと、「美味しいよ」と涙を流して喜んでいました。最近食欲が低下していた祖母。今日の食べっぷりはみんなを明るくしました。